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黒髪ロングの黒タイツ。

ペルソナ5の感想

ついに、ついに、

 

ペルソナ5というゲームをクリアした。夏休みの終盤からコツコツやっていて、大体90時間ぐらいでクリアできた。RPGイナズマイレブン以来だった自分にとってはかなりボリューミーな作品だった。この記事にはこのゲームの感想を書こうと思う。

ネタバレしまくりなので、これからプレイしようと思っている人はここで読むのをやめましょう。

 

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ペルソナ5とは

persona5.jp

短く説明するのは結構大変なので、ここは公式ウェブサイトを見てもらった方が良いかもしれない。あえていうならば、学生と怪盗団を掛け持ちする主人公たちのRPGといったところだろうか。舞台は東京なので東京出身の自分には見慣れた光景がゲームの中では広がっていた。

 

・ストーリー

とても良かった。前々からペルソナはとにかくストーリーが良いということを聞いていたが、クリア後もこの評価は全くもって間違っていないと思える。僕がストーリーを気に入った理由は以下の三点である:

 

1. 時間軸を変えながらのストーリー展開、そして起死回生のトリック

ペルソナ5のストーリー自体はかなり中途半端な場面から始まる。怪盗団のリーダーである主人公が異世界なのか現実なのかあやふやな場所で現実の警察に捕縛され、尋問を受けるところ(全体的な物語の中では終盤に近い時期の出来事)から始まるのだ。

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この際、新島冴(通称どうなのおばさん)から主人公が起こした「事件」について自白することを求められ、あやふやな記憶を辿りながら回想していくという流れからストーリーが展開される。この場面から始まった時には多くのプレイヤーが頭に???を浮かべていただろう。しかし、なぜこの場面から始めなければいけなかったのかという疑問はストーリー(回想)が進むにつれ見事晴れることになる。全て説明するのは面倒なので省くが、この導入は怪盗団の作中最大のピンチを乗り越えるトリックへの布石でもあったのだ。正直、このトリックの有無がストーリー全体の評価に大きな影響を持つといってよいほどよく練られたものだった。何が起こったのか理解した時、思わず「うおぉぉ...」と唸ってしまった。異世界と現実を自由に行き来する怪盗団ならではのトリック、というのもポイントが高い。回想から物語を始めるフィクションは少なくないが、ここまで回想という形式に重要な意味を持たせることができている作品は多くないと思う。この構成は評価に値する。

2. 徐々に仲間達と絆を深めていく展開

ここに関しては王道であるが、主人公をはじめとする怪盗団のメンバーの絆が物語が進むごとに深まる展開は見てて嬉しかった。怪盗団のメンバーは社会に理不尽なレッテルを貼られたりなどして居場所が無い孤独な人間の集まりであり、共通の目的意識からいつのまにか居場所ができていくのはプレイヤー側からしても微笑ましいのではないだろうか。主人公が少年院に送られた際に彼を解放することに尽力した怪盗メンバーを見て、「良い仲間を持ったなぁ」など思ったものだ。彼らほど露骨では無いが、特定の社会組織に適応できず居場所がない経験をしている僕はかなり感情移入することできた。

3. 正義というテーマの表現

この作品には多くのテーマが潜んでいるが、その中でも再三に渡って表現されているのが「正義」である。このような主観的なテーマを表現するのは結構難しい。正直、この作品の表現も完璧だったとは思わない。今まで色々なフィクションを見たり読んだりしてきたが、多くは主人公たちが無自覚なポジショントークを正義として掲げてストーリー上の悪役に押し付け、数の暴力で圧倒するような展開が多かったように思える(アニメを見たところ、ペルソナ4はそのような感じだったかのように思える)。しかし、今作では怪盗団が最初に正義と信じたものが揺らいだりする展開が何回かあったりなど、彼らのいう正義は良くも悪くも「自分達の正義」であり、自分達と似た境遇の人を救ってあげたいというある種の個人的な理由を自覚的に掲げていた節もある。正義を行使するというとは何かしらのポジションを取るということであり、そのことは多くの人が思うほど綺麗なものではないのかもしれない。そのような点を少しは表現できてるな、と思っていたので一安心した。そのことに全く触れない勧善懲悪モノのストーリーだったらここまで楽しめなかっただろうし、途中から冷めてしまっていたかもしれない。

 

・映像やBGMなど

ペルソナシリーズをプレイするのは今作が初めてなので過去作との比較はできないのだが、とにかく全てがスタイリッシュに作られているなというのが大まかな印象だった。

www.youtube.com

このPVを見れば少しはP5のかっこよさが伝わってくれるかな?僕が特に気に入ったのは予告状を出した後の警戒度MAX状態のパレス(人間の強い欲望によって生み出された異世界)内で流れる"Life will change"というBGMだ。とにかくカッコいい。

 

・コープシステム

コープシステムとは、強制イベントがない時間帯に登場人物とのコープ(協力関係)を深めることができるシステムである。コープは10段階存在し、各段階ごとにショートストーリーが発生する。

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ちなみに女性キャラのコープは進めると恋人になれたりするので中々面白い。僕の推しは杏と真ちゃん。どうなのおばさんとゴニョゴニョできる展開がないのが少し残念。ちなみに僕はどうなのおばさんと結婚して真ちゃんと一つ屋根の下で暮らしながら杏と高校時代を過ごしたかった。これはどうやらペルソナの伝統的なシステムでもあるらしく、本編では描かれにくい各登場人物に焦点を置いたストーリーを補完するためにある。怪盗団メンバーのコープは竜司以外はMAX(竜司のコープから得られるスキルがペルソナのレベル上げを阻害するため)にし、サブキャラも川上貞代、武見妙、佐倉惣治郎、岩井宗久はMAXにした。1週目にしては結構頑張ったと思う。サブキャラの女の子達も可愛かったのだが、無理やりストーリーに出てきた感があって興味が湧かなかった。この中で特に気に入ったのは喜多川祐介、佐倉惣治郎&双葉コンビ、武見妙コープかな。べっきぃこと川上先生のコープも好きだった。何気にサブの年増キャラ達がいい味出してた。

 

・これからへの期待

基本的には不満点なのだが、ペルソナシリーズ恒例の完全版が出るかもしれないという期待も込めてこのような項目になった。 まず、作中で回収されていない謎や伏線っぽいものなどが幾つかある。個人的に気になっているのが新島冴の「全て仕組まれていたような〜」という台詞や双葉の生物学上の父親のことなど。ここらとかもうちょい掘り下げることもできるんじゃないかな?あとは主人公と対を成す悪役の明智五郎についてかな。

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主人公達を騙すために怪盗団に一時期入団したりと、怪盗団に最も近い悪役だった明智さん。でも結局最期は獅童パレスにいた自分のシャドウに殺されるという展開。何件も殺人を犯し、歪みに歪んだ悪役として登場したのに最期はあっさり改心しかけていたり、イマイチ悪役としての魅力がなかったように思える。主人公を「前歴持ちの屋根裏に住んでるゴミ」という小学生のような言葉で罵倒した辺りからの小物感は擁護のしようがない(思わず吹き出してしまった)。いきなり獅童が父親だとバラしてきたり、この人に関する謎の解明は随分駆け足だったように感じる。死んだ後も清々しいぐらい話題に上がらなかったし、まだまだ掘り下げてあげればよかったのになと思う。ネットでは11月から12月の展開が早すぎるという声もあるらしいが、この人に関する展開が竜頭蛇尾だったというのが主な理由でもあるのでないのかと思う。こういった点も完全版(もし出るのならば)で補足してくれると嬉しいな。

 

まとめ

ペルソナ5という作品への満足度はかなり高い。90時間かかった大作ではあったが、この時間は有意義なものであった。ペルソナ5クリア済み人たちはぜひ色々と語りましょう。大学だとFPSをやってる人が周りにいないので、ゲームはこれからもRPGが中心になると思う。これからは先輩のオタクに勧められた「閃の軌跡シリーズ」をやろうと思っている。その他、アトラス作で来年二月に発売される予定の「キャサリン・フルボディ」も楽しみだ。そして何より、ペルソナ5の完全版やペルソナ6の発表があることも願っている。

 

では、次の記事でお会いしましょう。